LEWD BEAST TRIBE

SERIAL RECORD

導入・総論《世界から「未知」を盗む怪盗たち》

第8篇 『ルパン三世』

世界から「未知」を盗む怪盗たち

――もし、彼らが永夜世界ノクティラの思想と出会ったなら

はじめに

幸福とは。

一つの場所へ。

落ち着くことなのだろうか。

安全な家。

穏やかな暮らし。

信頼できる人々。

いつでも食べられる食事。

安心して眠れる場所。

それらは。

確かに。

幸福になり得る。

でも。

人によっては。

ずっと同じ場所にいることが。

幸福とは限らない。

旅をしたい。

世界を見たい。

面白いものを探したい。

危ない橋も。

少しくらいなら渡りたい。

知らない場所へ行きたい。

そして。

また。

どこかへ行きたい。

そんな人たちもいる。

『ルパン三世』の人物たちを。

永夜世界ノクティラの思想から考えるとき。

重要なのは。

彼らを。

「落ち着かせること」

ではないように思う。

ルパン三世。

次元大介。

石川五ェ門。

峰不二子。

そして。

銭形幸一。

彼らは。

それぞれ違う形で。

動き続ける人物たちだ。

なら。

ノクティラが。

彼らへ与えられる幸福とは。

定住ではなく。

どれだけ遠くへ行っても、帰りたいときには帰れる場所。

なのかもしれない。

第8篇では。

怪盗。

武器。

宝。

旅。

追跡。

そして。

帰る場所。

そこから。

ノクティラの幸福を考えてみたい。

これは。

『ルパン三世』の続編を想定するものではない。

作中人物が。

実際にノクティラへ訪れたという。

Lewd Beast Tribeの公式設定でもない。

『ルパン三世』に登場する人物像や。

怪盗一味の生き方。

彼らと銭形警部との関係を題材として。

「自由に生きる人々にとって、幸福とは“留まること”なのか、それとも“帰れること”なのか」

を考える思考実験である。

1.ルパンを、「盗まない人」にする必要はない

もし。

ルパン三世が。

ノクティラへ来たなら。

最初に。

「もう盗みはやめなさい。」

とは。

言いたくない。

もちろん。

他者のものを。

本人の意思へ反して奪う行為は。

ノクティラでも。

そのまま認められるものではない。

でも。

だからといって。

ルパンという人物から。

怪盗らしさまで。

取り上げる必要はない。

2.怪盗らしさは、「犯罪」だけではない

ルパンの中には。

盗み以外にも。

多くのものがある。

好奇心。

大胆さ。

遊び心。

危険を楽しむ心。

謎への興味。

不可能と言われたものへ。

挑みたくなる性格。

何より。

「面白そうだ」と思ったものへ飛び込む力。

それらは。

犯罪をやめたら。

消えるものではない。

3.では、「何を盗む」のか

物質を。

誰かから奪わなくても。

怪盗は。

怪盗でいられるのか。

ここで。

第8篇の中心に置きたいものがある。

未知。

4.まだ誰も見たことがない場所

ノクティラにも。

まだ。

完全には知られていないものがある。

遠い土地。

忘れられた文化。

廃墟。

古い道。

誰も解いていない謎。

地図へ。

十分に記録されていない場所。

昔の人々が。

何かを残した土地。

5.「宝物」は、所有できるものだけではない

金。

宝石。

美術品。

古代の秘宝。

それらは。

分かりやすい宝物だ。

でも。

世界には。

持ち帰れない宝もある。

誰も見たことのない景色。

一度しか起こらない出来事。

その場所でしか聞けない音。

忘れられた物語。

まだ。

誰にも解かれていない謎。

6.世界そのものが、宝箱になる

ノクティラで。

ルパンが。

いつか。

こう思うかもしれない。

「こんな最高な宝物《世界》は、独り占めできねぇや。」

世界を。

盗んで所有するのではない。

世界の中から。

未知を。

見つけ出す。

7.《盗む》から《見つける》へ

ルパンの幸福を。

最も短くまとめるなら。

こうなる。

**《盗む》
→《見つける》**

盗みの技術も。

勘も。

大胆さも。

頭脳も。

全部。

残っていい。

ただ。

獲物が変わる。

8.「世界から未知を盗み出す怪盗」

誰にも。

見つけられなかった。

場所。

謎。

文化。

景色。

それを。

ルパンが。

見つける。

そして。

帰ってくる。

「とんでもねぇもん見つけてきたぜ。」

そう言って。

話す。

9.見つけたものを、独占する必要もない

昔なら。

宝は。

手に入れる。

隠す。

持ち帰る。

売る。

そんな選択もある。

でも。

未知は。

少し違う。

見つけて。

誰かへ。

話す。

地図へ残す。

一緒に。

見に行く。

10.「取ったから俺のもの」ではなく

見つけた。

だから。

面白い。

それで。

終わってもいい。

所有しなくても。

「見つけた」という経験は。

消えない。

宝物を自分のものにしなくても、その宝物へ出会った時間は自分のものになる。

11.これは、不二子へも繋がっていく

所有。

価値。

美しさ。

刺激。

それらへ。

非常に敏感な人物。

峰不二子。

彼女にとっても。

ノクティラは。

面白い場所になる。

12.不二子から、「欲しい」を取り上げない

欲しい。

美しい。

価値がある。

持ってみたい。

それを。

「執着だからやめなさい」

とは言わない。

不二子は。

不二子のままでいい。

服。

宝飾。

香り。

酒。

美しい器。

旅。

刺激。

全部。

楽しめばいい。

13.でも、「所有できない価値」にも出会う

一度だけの。

演奏。

旅先で。

偶然見た景色。

その日。

その時間にしかなかった空気。

二度と。

同じ形では起きない夜。

誰かとの会話。

14.「これは盗めないわね」

持って帰れない。

金庫にも。

入らない。

所有証明書も。

ない。

でも。

価値がある。

もしかすると。

不二子は。

そういうものにも。

どんどん敏感になる。

「これは盗めないわね。だからいいのよ。」

15.《所有》から《経験》へ

不二子の幸福を。

一つの形へすれば。

**《所有》
→《経験》**

になる。

何も。

欲しがらなくなるわけではない。

美しいものは。

これからも好き。

宝石も。

服も。

酒も。

欲しい。

でも。

持てないものにも。

同じくらい。

価値を感じられるようになる。

16.持てないからこそ、美しいもの

今日しか。

見られない。

この人としか。

作れない時間。

二度と。

同じにはならない。

だから。

いい。

失わないために所有するのではなく、失われるものだからこそ味わう。

17.次元大介なら

次元には。

少し違う幸福がある。

彼にとって。

銃は。

単なる武器ではない。

それは。

非常に長く。

付き合ってきた。

道具でもある。

18.強い銃へ交換すればいい、ではない

もし。

ノクティラの技術で。

もっと。

高性能な銃を。

作れるとしても。

「こっちのほうが強いから。」

と言って。

交換を勧める。

それでは。

たぶん。

違う。

19.道具は、性能だけでは決まらない

重さ。

握った感覚。

撃鉄。

引き金。

回転機構。

反動。

音。

傷。

手入れ。

長く使った。

その時間。

「これでなければ」という感覚。

20.良い道具とは

ノクティラの。

工房の職人たちが。

次元の銃を。

研究するとしたら。

目的は。

「もっと強くすること」

ではない。

「なぜ、次元はこの銃を愛しているのか。」

そこを。

知ろうとする。

21.《武器》から《相棒/工芸》へ

次元にとって。

銃は。

戦うための武器である。

それだけではなく。

相棒。

そして。

工芸品。

になる。

**《武器》
→《相棒/工芸》**

22.銃を撃たない日にも、銃はそこにある

戦わない。

誰も。

撃たない。

でも。

手入れする。

分解する。

磨く。

機構を。

確認する。

職人と。

話す。

それだけでも。

楽しい。

23.使わない道具にも、愛着は残る

武器は。

戦うために存在する。

だから。

戦いがなければ。

価値がない。

そうはしない。

使う目的がなくても、好きな道具を好きでいていい。

24.酒と熟成

そして。

次元なら。

ノクティラの。

酒。

チーズ。

熟成文化。

そこへ。

かなり深く。

入り込むかもしれない。

25.時間を味わう

長く置く。

待つ。

熟成する。

同じものが。

少しずつ。

変わる。

急げない。

時間を。

かけるしかない。

そんな文化は。

次元という人物へ。

よく似合う。

26.「急がなくていいもの」

世界中を。

走り回る一味の中で。

次元は。

どこか。

腰を据えて。

酒を飲める人物でもある。

旅は。

する。

でも。

帰ってきたら。

ゆっくり飲む。

27.五ェ門なら

石川五ェ門にとって。

もっとも重要になるのは。

斬鉄剣だろう。

でも。

ここでも。

「もっと強い刀」

を作ればいい。

ではない。

28.コピーする必要もない

ノクティラの。

職人が。

斬鉄剣を。

そのまま。

複製する。

それも。

あまり面白くない。

むしろ。

知りたい。

なぜ。

この刀は。

この使い手と。

ここまで結びついているのか。

29.刃だけを見るのではない

刃。

重心。

柄。

鞘。

抜刀するとき。

手へ。

どう伝わるのか。

斬った瞬間。

何が。

返ってくるのか。

手入れ。

使い手の身体。

心。

30.刀と、使い手の関係

いい刀。

それだけでは。

完成しない。

誰が。

使う。

どう使う。

どう向き合う。

その関係まで含めて。

一つの道になる。

31.《斬るための剣》から《道を究める剣》へ

五ェ門の幸福は。

剣を。

置くことではない。

斬鉄剣と。

これからも。

歩くこと。

**《斬るための剣》
→《道を究める剣》**

32.斬る相手がいなくても、修行は続く

戦う敵が。

いない。

だから。

修行も。

終わり。

そうはならない。

剣術。

身体。

精神。

刀。

まだ。

分からないものがある。

33.「未熟。故に、面白い」

完成してしまったら。

そこで。

終わる。

でも。

自分には。

まだ。

分からないことがある。

なら。

続けられる。

「未熟。故に、面白い。」

34.いつか、自ら刀を打つかもしれない

使う者から。

作る者へ。

絶対に。

そうなる必要はない。

でも。

長い時間があるなら。

いつか。

自分の手で。

一本。

打ってみたい。

そう思うかもしれない。

35.作ってみて、初めて分かること

使うだけでは。

分からなかった。

鉄。

火。

温度。

打つ。

研ぐ。

待つ。

そこから。

剣を見る目も。

変わる。

36.ルパン一味は、同じ幸福を持たなくていい

ルパン。

未知。

次元。

工房と酒。

五ェ門。

剣の道。

不二子。

所有できない経験。

それぞれ。

違う。

それでいい。

37.いつも一緒である必要もない

ルパン一味は。

常に。

五人で。

同じ家に。

住んでいる。

そんな関係ではない。

来る。

去る。

集まる。

また。

別れる。

それも。

彼らの関係だ。

38.ノクティラへ来ても、それを変えない

せっかく。

安心できる世界へ。

来たのだから。

みんなで。

ずっと暮らせばいい。

そうはしない。

ルパンは。

旅へ出る。

不二子も。

勝手に行く。

五ェ門も。

修行へ行く。

次元も。

気が向けば。

同行する。

39.何年帰らなくてもいい

一年。

三年。

十年。

帰ってこない。

それでも。

いい。

誰も。

責めない。

「どうして帰ってこなかった。」

とも。

「次はいつ帰る。」

とも。

聞かない。

40.戻ってきたら

ある夜。

突然。

帰ってくる。

荷物を。

持って。

いつものように。

そして。

言われる。

「久しぶり。おかえり。」

それだけ。

41.「おかえり」に、条件を付けない

長く。

帰ってこなかったから。

説明しなさい。

どこにいた。

何をしていた。

誰といた。

そんなことも。

本人が。

話したくなければ。

話さなくていい。

帰ってきたことだけで、迎えられる。

42.ノクティラは「定住地」ではなく「帰港地」

第8篇では。

ここが。

非常に重要になる。

ノクティラが。

ルパン一味の。

人生そのものになる必要はない。

むしろ。

外へ。

出ていけること。

それが。

彼らに合う。

ノクティラは、帰港地であればいい。

43.船は、港にいるためにあるのではない

港は。

船を。

閉じ込める場所ではない。

補給する。

休む。

修理する。

仲間と。

話す。

そして。

また。

海へ。

出る。

44.「帰れる」があるから、「行ける」

帰る場所が。

ないから。

旅をする。

そんな旅もある。

でも。

帰れる場所があるからこそ。

もっと遠くへ。

行けることもある。

45.「好きなだけ世界を走っておいで」

誰かが。

彼らへ。

そう言える。

「好きなだけ世界を走っておいで。疲れたら帰っておいで。」

それは。

引き止める愛情ではない。

送り出す愛情だ。

46.帰る時期まで、自由

明日。

帰る。

百年後。

帰る。

二度と。

帰らない。

それすら。

本人が。

決める。

帰る場所とは。

帰る義務を。

生む場所ではない。

47.「待っている」は、束縛ではない

帰ってくるか。

分からない。

でも。

部屋がある。

酒がある。

いつでも。

戻れる。

それだけ。

48.銭形幸一は、どうなるのか

そして。

この篇に。

絶対に欠かせない人物がいる。

銭形幸一。

ルパンを。

追い続ける男。

49.犯罪を取り締まる必要が薄い世界

ノクティラで。

犯罪そのものが。

大きく減ったなら。

警察官としての。

仕事も。

変わる。

銭形は。

ルパンを。

逮捕する必要が。

薄くなるかもしれない。

50.それは、銭形の人生から何を奪うのか

ずっと。

追ってきた。

捕まえる。

そのために。

走る。

世界中へ。

行く。

もし。

それが。

必要なくなったら。

「お疲れさまでした。」

だけで。

終わるのか。

51.銭形にも、「役割ではない人生」がある

警察官。

ICPO。

ルパンを追う者。

それ以前に。

銭形幸一という。

一人の人間がいる。

休む。

食べる。

眠る。

好きなことをする。

そういう時間が。

あっていい。

52.《逮捕》から《関係》へ

でも。

ルパンとの。

追いかけっこそのものは。

終わらなくてもいい。

なぜなら。

長い年月の中で。

あれは。

単純な。

犯人と警察官という関係を。

越えているようにも見えるからだ。

**《逮捕》
→《関係》**

53.捕まえる必要がないのに、追いかける

ルパンが。

何か。

面白いことをする。

銭形が。

追う。

ルパンが。

逃げる。

でも。

命が。

かかっているわけではない。

誰かが。

被害を受けるわけでもない。

54.一種の遊びになる

「待て、ルパーン!」

ルパンが。

笑って逃げる。

銭形が。

追う。

捕まっても。

また。

逃げる。

それ自体が。

二人の。

コミュニケーションになる。

55.「捕まえたい」という気持ちまで否定しない

銭形が。

「俺はルパンを捕まえる!」

と言う。

それでいい。

それが。

彼の張り合いでもある。

でも。

逮捕したあと。

人生を。

破壊しなくてもいい。

56.ルパンも、逃げたい

銭形が。

追ってくる。

それが。

ルパンにとって。

面白い。

なら。

逃げる。

そうして。

続く。

57.敵対が、関係へ変わる

相手を。

倒すため。

終わらせるため。

ではない。

相手がいるから、この遊びが続く。

これは。

第5篇の少佐で考えた。

「相手を殺さないから、また戦える」

という考えにも。

少し似ている。

58.捕まえて終わりではなく

追う。

逃げる。

また会う。

また追う。

その繰り返し。

二人とも。

生きている。

だから。

続けられる。

59.ルパン一味にとって、「安全」は退屈になるのか

危険。

緊張。

追跡。

盗み。

そういうものが。

減ったら。

彼らは。

退屈になるのか。

もしかすると。

最初は。

そう思うかもしれない。

60.でも、危険と刺激は同じではない

危険が。

なくても。

刺激は。

作れる。

誰も。

行ったことのない場所。

難しい謎。

巨大な遺跡。

誰にも。

解けない仕掛け。

競争。

旅。

61.死ななくても、冒険はできる

刺激を。

得るために。

誰かの人生を。

壊す必要はない。

自分の命を。

常に。

極端な危険へ。

晒す必要もない。

安全と冒険は、両立できる。

62.安全だからこそ、遠くへ行ける

もし。

本当に。

どうにもならなくなったとき。

帰れる。

助けを。

求められる。

それが。

分かっている。

だから。

今までより。

大胆に。

未知へ。

踏み込めるかもしれない。

63.「冒険の終わり」が家になる

旅を。

やめるための家。

ではない。

旅の。

途中にある家。

そして。

旅から。

帰ったとき。

休める家。

64.出発を責めない家

せっかく。

帰ってきたのに。

もう。

行くの。

そう言わない。

「じゃ。

行ってくるわ。」

「はいはい。」

それで。

いい。

65.帰還を要求しない家

必ず。

帰ってきて。

そうも。

言わない。

願うことは。

あるかもしれない。

でも。

義務にはしない。

66.「自由にしていい」が、本当に自由になる条件

完全な自由。

と言いながら。

帰ってこなければ。

怒る。

連絡しなければ。

責める。

それでは。

自由は。

少しずつ。

条件付きになる。

67.ノクティラは、「行方不明になれる場所」でもある

少し。

乱暴な言い方をすれば。

何年か。

誰にも。

会わなくてもいい。

世界のどこかで。

勝手に。

生きていていい。

そして。

気が向いたら。

帰る。

68.一人でいたい自由

仲間が。

いる。

でも。

いつも。

仲間といなくていい。

一人になりたい。

なら。

行けばいい。

69.仲間とは、「離れない人」ではない

離れる。

それでも。

また。

会える。

それが。

仲間。

そういう関係もある。

繋がりは、距離の短さでは測れない。

70.ルパンと次元

何年も。

旅をすることもある。

別行動。

することもある。

また。

一緒になる。

「久しぶりだな。」

それだけで。

戻る。

71.五ェ門が、修行へ行く

何十年。

帰らない。

でも。

その間。

誰も。

「仲間を捨てた。」

とは思わない。

五ェ門は。

五ェ門の道を。

歩いている。

72.不二子は、もっと自由でいい

どこにいるか。

分からない。

突然。

現れる。

また。

消える。

そんな彼女へ。

「ちゃんとここにいて。」

と要求しない。

73.追いかけない愛情もある

不二子が。

行く。

なら。

行く。

会いたければ。

また。

会う。

自由な人を愛するなら、その自由まで愛さなければならないことがある。

74.「所有しない」は、関係にも当てはまる

宝。

だけではない。

人も。

所有しない。

仲間だから。

恋人だから。

大切だから。

だから。

自分のそばに。

いなければならない。

とはしない。

75.ルパンらしい愛情

追う。

口説く。

振られる。

また。

会う。

でも。

完全に。

自分のものにする。

それが。

幸福とは限らない。

76.自由な者同士だから、また出会える

ルパンも。

不二子も。

自由。

だから。

会うたびに。

関係が。

新しい。

77.「帰港地」は、一人ひとり違ってもいい

ルパンにとって。

ノクティラ。

次元にとって。

工房。

五ェ門にとって。

道場や鍛冶場。

不二子にとって。

好きな宿。

銭形にとって。

落ち着ける酒場。

帰る場所は。

同じ住所でなくてもいい。

78.世界全体が、帰港地になることもある

街。

誰か。

店。

工房。

酒場。

宿。

そうした。

いくつもの場所。

全部を含めて。

「帰ってきた。」

と思える。

79.帰る場所は、一つでなくていい

故郷。

仲間。

旅先。

ノクティラ。

外界。

複数あっていい。

「ここが居場所なら、他へ行ってはいけない」ではない。

80.ノクティラは、人生を独占しない

これが。

第8篇で。

一番。

ノクティラ自身へ。

返ってくる問いかもしれない。

この世界へ。

来た人を。

幸福にしたい。

だから。

ずっと。

ここにいてほしい。

それは。

少しずつ。

所有に近づく。

81.「ここで幸せになって」は、命令になり得る

ここなら。

安全。

ここなら。

苦しまない。

ここなら。

幸せ。

だから。

残って。

それを。

本人が。

望んでいなければ。

幸福ではない。

82.自由な人には、自由な幸福を

旅する人を。

定住させない。

戦いたい人から。

競争心を。

取り上げない。

強い人を。

弱くしない。

怪盗から。

怪盗らしさを。

奪わない。

83.ノクティラへ馴染むとは、住み着くことではない

この世界の。

考え方を。

理解する。

好きになる。

仲間ができる。

それでも。

住まない。

それでいい。

84.「自分の世界のほうが好き」でもいい

ルパンが。

外界の。

混沌。

都市。

人間社会。

危険。

馬鹿騒ぎ。

そういうもののほうが。

好き。

と言ってもいい。

ノクティラは。

それを。

否定しない。

85.たまに帰るから、いい場所もある

毎日。

いる。

より。

数年ぶりに。

戻る。

そこで。

いつもの味。

いつもの店。

いつもの人。

それが。

嬉しい。

86.変わっているものと、変わらないもの

帰る。

街が。

少し。

変わっている。

知らない店。

新しい人。

でも。

昔からある。

場所もある。

その両方。

87.自分がいなかった時間も、世界は続いている

旅している間。

ノクティラも。

止まらない。

誰かが。

生きている。

新しい文化が。

生まれる。

帰れば。

知らないものが。

増えている。

88.それすら、ルパンには新しい宝になる

久しぶりに。

帰ってきたら。

知らないものが。

たくさんある。

「なんだよこれ。」

また。

面白がる。

帰る場所自身が、少しずつ未知になる。

89.永久に遊び尽くせない世界

もし。

何百年。

何千年。

生きるとしても。

世界も。

変わり続ける。

なら。

全部を。

見終わる日は。

来ない。

90.怪盗にとって、これ以上の幸福があるだろうか

宝が。

なくならない。

でも。

誰かから。

奪わなくていい。

世界が。

勝手に。

新しい未知を。

作り続ける。

91.世界一の大泥棒は、そのままでいい

ルパン三世。

世界一の大泥棒。

その称号を。

やめる必要はない。

本人が。

気に入っているなら。

名乗ればいい。

92.盗まなくても、大泥棒

少し。

矛盾している。

でも。

それでいい。

盗むものは。

物質ではない。

秘密。

未知。

景色。

謎。

誰も。

見つけていなかったもの。

93.「先に見つけたぜ」

それが。

新しい。

盗みになる。

誰にも。

所有されていないものを。

誰より。

先に見つける。

94.そして、持ち帰らない

宝は。

そこに。

置いておく。

必要なら。

みんなが。

見に行ける。

でも。

最初に。

見つけたという。

物語は。

ルパンのものになる。

95.第8篇の変換

この篇を。

人物ごとに。

整理すると。

こうなる。

**ルパン三世
《盗む》 → 《見つける》**

**次元大介
《武器》 → 《相棒/工芸》**

**石川五ェ門
《斬るための剣》 → 《道を究める剣》**

**峰不二子
《所有》 → 《経験》**

**銭形幸一
《逮捕》 → 《関係》**

96.そして、一味全体では

もう一つ。

大きな変化がある。

**《帰る場所がない自由》
→《帰る場所があっても自由》**

帰る場所ができた。

だから。

動けなくなる。

ではない。

97.居場所と自由は、両立する

誰かの。

居場所になる。

それは。

その人を。

閉じ込めることではない。

むしろ。

「帰ってこなくても、あなたの場所はなくならない」

と言えること。

98.「おかえり」を、鎖にしない

帰ってきてほしい。

でも。

帰ってこい。

とは言わない。

会いたい。

でも。

どこにいる。

とは。

問い詰めない。

99.それでも、帰ってきたなら

扉が。

開く。

ルパンが。

笑う。

次元が。

帽子を。

少し持ち上げる。

五ェ門が。

静かに。

座る。

不二子が。

何食わぬ顔で。

戻る。

少し遅れて。

銭形が。

追ってくる。

100.そして、また騒がしくなる

静かだった。

夜の街が。

一気に。

騒がしくなる。

「ルパーン!」

「げっ、とっつぁん!」

そんな声が。

聞こえる。

誰かが。

笑う。

おわりに

「帰れる場所」がある怪盗たち

『ルパン三世』の人物たちへ。

ノクティラが。

できること。

それは。

彼らを。

落ち着かせることではない。

旅を。

やめさせることでも。

怪盗らしさを。

捨てさせることでもない。

ルパンは。

まだ。

面白そうなものへ。

飛びついていい。

次元は。

銃を。

愛していていい。

五ェ門は。

剣の道を。

歩き続けていい。

不二子は。

美しいものを。

欲しがっていい。

銭形は。

ルパンを。

追い続けてもいい。

ただ。

その生き方が。

誰かの犠牲へ。

依存しなくても。

成立する世界を。

作る。

ルパンは。

誰かの宝を。

奪わなくても。

世界から。

未知を。

見つけ続けられる。

**《盗む》
→《見つける》**

次元は。

戦う必要がない日にも。

愛用の銃を。

手入れし。

職人と。

語れる。

**《武器》
→《相棒/工芸》**

五ェ門は。

敵を。

斬らなくても。

剣を。

究め続けられる。

**《斬るための剣》
→《道を究める剣》**

不二子は。

宝石や。

服を。

愛したまま。

持ち帰れない一瞬にも。

価値を見つけられる。

**《所有》
→《経験》**

銭形は。

警察官としての。

役割を。

休みながら。

それでも。

ルパンを。

追いかけられる。

**《逮捕》
→《関係》**

そして。

彼らは。

ノクティラへ。

住み着かなくてもいい。

一年。

帰らない。

十年。

帰らない。

百年。

帰らない。

それでも。

どこかの夜。

ふらりと。

戻ってくる。

そのとき。

誰も。

「なぜ帰らなかった。」

とは言わない。

「次はいつ帰ってくる。」

とも。

聞かない。

ただ。

「久しぶり。おかえり。」

そう言う。

そして。

少し休んだら。

また。

旅へ出る。

「好きなだけ世界を走っておいで。疲れたら帰っておいで。」

それが。

第8篇で描きたい。

ノクティラの幸福だ。

帰る場所が。

できたからといって。

自由を。

失わなくていい。

仲間が。

いるからといって。

ずっと。

一緒にいなくていい。

大切な場所が。

あるからといって。

そこだけで。

生きなくていい。

居場所とは、人生を縛る場所ではなく、人生を自由に続けるための港にもなれる。

ルパン一味にとって。

ノクティラは。

人生の終着点ではない。

世界中を。

遊び尽くして。

疲れて。

酒でも飲みたくなった夜。

ふと思い出す。

一つの港。

それでいい。

そこで。

少し休む。

昔話をする。

新しい宝の話をする。

銃を。

整備する。

刀を。

研ぐ。

酒を。

飲む。

また。

次の目的地を。

決める。

そして。

朝の来ない。

永夜の世界から。

また。

どこかへ。

走っていく。

ノクティラは。

追いかけない。

引き止めない。

ただ。

帰ってきたとき。

灯りを。

消さずにいる。

救いとは、旅を終わらせることではない。

どれだけ遠くへ行っても、帰ろうと思ったときに帰れる場所があることなのかもしれない。

あなたが、生きてきたことを否定しない世界。

永夜世界ノクティラ。

本記事について

本記事は『ルパン三世』に登場するルパン三世、次元大介、石川五ェ門、峰不二子、銭形幸一の人物像・価値観・作中で描かれてきた怪盗、旅、武器、宝、追跡、仲間関係などのモチーフを題材として、Lewd Beast Tribe/永夜世界ノクティラの文化・倫理・思想を考察する非公式の比較研究・思考実験です。

本記事で記述している「ノクティラであればどうなるか」という内容は、すべてLewd Beast Tribe側から行った独自の仮定であり、『ルパン三世』の公式設定・続編・公式解釈を示すものではありません。

『ルパン三世』および同作に登場するキャラクター・設定等の権利は、それぞれの原作者・出版社・制作会社その他の権利者に帰属します。

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