LEWD BEAST TRIBE

SERIAL RECORD

モロ《森を守らない日にも、モロはモロでいていい》

『もののけ姫』モロ

森を守らない日にも、モロはモロでいていい

――もし、彼女が永夜世界ノクティラの思想と出会ったなら

はじめに

モロという存在には、いくつもの役割が重なっている。

森を守る者。

山犬の一族を率いる者。

サンの母。

そして、巨大な力と長い時間を持つ神としての存在。

そのどれもが、モロという人物を形作る大切な一部だ。

けれど。

もし、そのすべての役割を背負わなくてもいい時間ができたなら。

そこには、何が残るのだろう。

おそらく。

一人のモロが残る。

森を守っていない。

群れを導いていない。

サンのことを心配していない。

誰かと戦ってもいない。

それでも。

モロは存在している。

今回考えたいのは、その時間だ。

永夜世界ノクティラは、強い者に対して、

「その力をもっと世界のために使ってほしい」

とは必ずしも言わない。

むしろ。

「何も背負っていないとき、あなたは何をしたい?」

と聞く。

モロにとって、その問いは。

きっと思っている以上に大きい。

1.モロは「森を守る神」だけではない

モロを語るとき。

どうしても最初に出てくるのは、森だ。

森を守る。

森に生きる。

森を脅かす者と戦う。

山犬たちを率いる。

その役割は非常に大きい。

だからこそ。

モロ自身も、長い時間の中で、

「自分が何をしたいか」

より。

「自分が何を守るべきか」

を優先してきた可能性がある。

けれど。

役割は人格のすべてではない。

森を守る者であること。

母であること。

群れの長であること。

そのどれもを残したまま。

その外側に、

「モロ個人」

がいていい。

ノクティラで考えたいのは。

役割を剥がすことではなく。

役割が人生の全部にならなくてもいいということだ。

2.森が脅かされないなら、戦う理由は消えてもいい

もし。

ノクティラにおいて。

森が失われない。

人の暮らしも失われない。

双方が生きていける。

そういう前提が成立しているなら。

モロは。

森を守るために。

常に牙を剥く必要がなくなる。

これは。

モロから何かを奪うことではない。

戦う力は残る。

森への愛も残る。

群れへの愛情も残る。

ただ。

それを使わなければならない理由がなくなる。

戦えることと、戦わなければならないことは違う。

モロの強さは。

戦場がなくても消えない。

3.守らない日にも、森を愛していていい

森を守る。

という行為がなくなったとき。

森への愛までなくなるわけではない。

むしろ。

ようやく。

「守る対象」ではなく。

「好きな場所」として森を見られるようになるかもしれない。

危険がないか見回るためではなく。

ただ歩く。

匂いを嗅ぐ。

風を感じる。

木陰で眠る。

山犬たちが好き勝手に走るのを見る。

何も起きない。

何も守らない。

それでも。

森にいる。

守っていないからといって、愛していないわけではない。

この感覚は。

モロにとって。

かなり大きな変化になると思う。

4.母であることと、一人の存在であること

モロにとって。

サンは。

大切な娘だ。

それは。

ノクティラに来ても。

変わらない。

でも。

サンが。

自分の人生を選べる世界なら。

モロもまた。

「母であること」だけに自分を固定しなくていい。

サンが森を離れて旅に出る。

アシタカと過ごす。

一人で遠くへ行く。

それを。

母として心配することはある。

でも。

サンの人生を。

モロが決める必要はない。

同時に。

サンの人生が広がることで。

モロ自身にも。

自分の時間が生まれる。

子を愛することと、子の人生を所有することは違う。

そして。

母であることと、自分自身の人生を持つことも両立する。

5.群れを率たなくても、群れとの絆は消えない

群れの長という役割も同じだ。

長であるから。

すべてを判断する。

危険があれば前へ出る。

群れの未来を考える。

それが長く続けば。

役割を降りることに。

不安を感じるかもしれない。

でも。

ノクティラなら。

誰かへ任せてもいい。

交代してもいい。

一時的に離れてもいい。

また戻ってもいい。

長を辞めたからといって。

群れとの関係が消えるわけではない。

役割が終わっても、関係まで終わる必要はない。

これは。

長く責任ある立場にいたモロにとって。

とても大きな自由だと思う。

6.ルード化は「弱くなること」ではない

保存版では。

モロが狼系ルードとして。

人型の身体を持つ可能性も考えていた。

これは。

神としての姿を失う。

という意味ではない。

巨大な山犬の姿を持ったままでもいい。

必要に応じて。

人型のルードとして過ごしてもいい。

その両方を持つこともできる。

大切なのは。

どの姿が「本当のモロ」なのかを、一つに決めないこと。

巨大な狼神の姿。

狼系ルードの姿。

どちらも。

モロ自身が望むなら。

モロだ。

人型になることは。

格が下がることではない。

神が人に近づくことでもない。

ただ。

別の形で世界を楽しめる身体を持つ。

それだけでいい。

7.新しい身体は、役割から離れるための道具にもなる

巨大な狼神としていると。

どうしても。

周囲からは。

神として見られる。

長として見られる。

強大な存在として扱われる。

だから。

もしモロが。

人型の狼ルードの姿を持てるなら。

それは。

一人で歩くための身体にもなる。

街へ行く。

店へ入る。

誰かと並んで歩く。

酒を飲む。

座って話す。

旅をする。

誰も。

ひれ伏さない。

誰も。

森の未来を相談してこない。

ただ。

「モロ」

として。

そこにいる。

それは。

彼女にとって。

思っている以上に新鮮な時間かもしれない。

8.「何もしない時間」を持てるか

モロのような人物に。

ノクティラが渡せる大きなものの一つは。

何もしない時間

だと思う。

守らない。

決めない。

導かない。

戦わない。

誰かのために動かない。

ただ。

眠る。

食べる。

散歩する。

話す。

ぼんやりする。

そういう時間。

強い存在ほど。

そういう時間を。

「無駄」

だと思いやすい。

あるいは。

周囲が許してくれない。

でも。

ノクティラでは。

何もしない日は。

何も失敗していない日でもある。

何もしていない時間にも、その人は存在していい。

9.強い者ほど、休んでいい

モロは。

強い。

精神的にも。

身体的にも。

だから。

弱音を吐かなくても。

誰かが。

「この人は大丈夫」

と思いやすい。

でも。

強い者が。

疲れないわけではない。

長く。

責任を背負えば。

どこかで。

重くなる。

ノクティラは。

強い者に対して。

「あなたならまだやれる」

と無限に求め続ける世界ではない。

むしろ。

「強いからこそ、休める環境を作る。」

そういう世界であるべきだと思う。

モロが。

長い眠りを取る。

数十年。

何百年。

それでもいい。

起きたとき。

森は残っている。

群れもいる。

サンも生きている。

自分がいなくても。

世界は壊れない。

そう知ることが。

どれだけ大きな安心になるだろう。

10.「自分がいなくても大丈夫」は、敗北ではない

責任感の強い者ほど。

自分がいなくても物事が回ると。

少し寂しさを感じることがある。

でも。

それは。

必要とされなくなった。

ということではない。

むしろ。

自分一人が背負わなくても続く仕組みができた。

ということだ。

モロがいなくても。

森は守られる。

群れは生きていける。

サンも自分の人生を歩く。

それは。

モロが不要になったという話ではない。

ようやく。

「必要だから存在する」

から。

「存在したいから存在する」

へ進めるということだ。

11.モロ自身の「好き」を探していい

では。

守らなくてもいい。

導かなくてもいい。

母として常に気を張らなくてもいい。

そのとき。

モロは。

何をしたいのだろう。

すぐには分からないかもしれない。

長く役割を背負ってきた者ほど。

自分の好みを。

後回しにしていることがある。

なら。

時間をかければいい。

何を食べるのが好きなのか。

どんな場所が好きなのか。

暑い場所が好きなのか。

寒い場所が好きなのか。

一人旅が好きなのか。

誰かと一緒が好きなのか。

酒を飲むのか。

音楽を聴くのか。

何もしないのが好きなのか。

そういう。

世界の命運とは関係のないことを。

少しずつ見つけていく。

小さな好みも、人生を作る。

12.乙事主と、世界を背負わない時間

モロと乙事主について。

ここでは。

公式の関係性を断定しない。

ただ。

古く深い縁を持つ二人が。

ノクティラIFにおいて。

個人的な関係を選び直す可能性は考えられる。

もし。

二人が再び向き合ったとき。

もう。

森の未来について。

話さなくていい。

群れの生存について。

話さなくていい。

戦いのことも。

話さなくていい。

最初は。

何を話せばいいか。

分からないかもしれない。

それでも。

いい。

「今日は何をしていた。」

「何を食べた。」

「どこへ行ってみたい。」

そんな。

小さな話から始めればいい。

世界を背負わない関係

を。

一から作り直すことができる。

13.旅へ出てもいい

モロは。

森にいる存在。

という印象が強い。

でも。

森を愛しているからといって。

一生そこから出てはいけないわけではない。

ノクティラなら。

旅へ出てもいい。

ノクティールを見る。

宵深華へ行く。

ザハラエルの砂漠を見る。

海へ行く。

自分の知らない土地へ行く。

最初は。

「森を離れて何をする。」

と思うかもしれない。

でも。

帰りたくなれば。

帰ればいい。

離れることと、捨てることは違う。

森が帰れる場所になるなら。

外へ出る自由も持てる。

14.《群れを背負う神》から《一人のモロ》へ

モロの幸福への変換は。

とても静かなものだと思う。

強さを失うわけではない。

森への愛も。

群れへの愛も。

サンへの愛も。

消えない。

ただ。

そのすべてが。

人生の義務ではなくなる。

**《群れを背負う神》
→《一人のモロ》**

これは。

神でなくなることではない。

母でなくなることでもない。

長でなくなることでもない。

その全部を持ちながら。

それ以外の時間も持てるということだ。

そして。

もう一つ。

**《森を守るために生きる》
→《森を愛しながら、自分自身も生きる》**

そこまで行けたなら。

モロの人生は。

役割の外へ。

初めて広がっていく。

おわりに

誰も守らない一日があってもいい

もし。

モロが。

永夜世界ノクティラへ来たなら。

最初は。

何も変わらないかもしれない。

森へ行く。

群れを見る。

サンを見る。

周囲を警戒する。

いつものように。

自分が守るべきものを。

確認する。

でも。

何も。

起きない。

次の日も。

何も起きない。

森は。

残っている。

人の街も。

森へ入ってこない。

誰も。

襲ってこない。

その次の日も。

何もない。

モロは。

少し。

落ち着かないかもしれない。

「本当に何もないのか。」

と。

でも。

本当に。

何もない。

誰かが。

言う。

「今日は休めばいい。」

モロは。

鼻で笑うかもしれない。

「わしが休んで、何になる。」

それでも。

森へ行く。

座る。

木々を見る。

いつもなら。

危険がないか。

気配を探る。

でも。

今日は。

探さなくてもいい。

風だけがある。

山犬たちが。

勝手に走っている。

サンは。

どこかへ出かけている。

誰も。

困っていない。

モロが。

何もしなくても。

世界は。

続いている。

そのことに。

最初は。

少し。

寂しさを感じるかもしれない。

でも。

やがて。

別の感覚が来る。

安心。

自分が。

目を閉じても。

森はなくならない。

自分が。

一日眠っていても。

群れは生きている。

サンも。

自分で。

帰ってくる。

なら。

今日は。

眠ってもいい。

誰も。

守らない。

何も。

決めない。

長でもない。

母でもない。

神でもない。

ただ。

モロ。

その時間が。

あっていい。

しばらくして。

人型の狼ルードの姿で。

街を歩く日があるかもしれない。

誰も。

森の神だとは気づかない。

店で。

隣に。

誰かが座る。

「何を飲む。」

と。

聞かれる。

世界のことではない。

森のことでもない。

ただ。

自分が。

何を飲みたいか。

聞かれている。

モロは。

少し考える。

そして。

自分で選ぶ。

そんな。

小さなことから。

始まればいい。

いつか。

乙事主と。

旅へ出る日もあるかもしれない。

群れを率いるためではない。

森を守るためでもない。

ただ。

一緒に。

知らない場所へ。

行ってみたいから。

ザハラエルの。

砂漠で。

「森とはまるで違うな。」

と。

笑う。

それだけの旅。

世界を。

救わない。

歴史にも。

残らない。

それでも。

二人にとっては。

大切な時間になる。

モロは。

森を愛している。

それは。

変わらない。

サンを。

娘として。

愛している。

それも。

変わらない。

群れも。

大切。

でも。

大切なものがあることと、自分自身をすべて差し出すことは違う。

森を守らない日があってもいい。

サンのことを考えない時間があってもいい。

群れの未来を決めない日があってもいい。

そして。

それでも。

モロは。

何も失っていない。

**《群れを背負う神》
→《一人のモロ》**

**《森を守るために生きる》
→《森を愛しながら、自分自身も生きる》**

モロにとっての救いとは。

森を離れることでも。

神であることをやめることでもない。

「自分が背負わなくても、大切なものは消えない」と知ること。

そして。

誰も守らない一日にも。

自分自身の人生があると知ること。

なのかもしれない。

強い者にも。

休んでいい夜がある。

母にも。

一人になっていい時間がある。

神にも。

ただ。

好きな場所へ行き。

好きなものを選び。

何もしない日があっていい。

その日も。

モロは。

モロなのだから。

あなたが、生きてきたことを否定しない世界。

永夜世界ノクティラ。

本記事について

本記事は『もののけ姫』に登場するモロの人物像・価値観、および森、群れ、母性、責任、神としての役割といった作中のモチーフを題材として、Lewd Beast Tribe/永夜世界ノクティラの文化・倫理・思想を考察する非公式の比較研究・思考実験です。

本記事で記述している「モロが永夜世界ノクティラにおいて狼系ルードの人型を選択できる」「巨大な山犬としての姿と別の身体を使い分ける」「森や群れを常に守らずとも個人としての時間を持つ」「森を離れて旅をする」「乙事主と個人的な関係や旅を選ぶ」といった内容は、すべてLewd Beast Tribe側から行った独自の仮定であり、『もののけ姫』の公式設定・続編・公式解釈を示すものではありません。

また、本記事はモロが森や群れ、サンへの責任や愛情を捨てることを幸福として描くものではありません。そうした関係を大切にしたまま、それらがモロの人生のすべてを占めなくてもよい可能性を考察しています。

本記事におけるモロと乙事主の恋愛的・個人的な関係性についても、二人が公式に過去の恋愛関係であったと断定するものではありません。古く深い縁を持つ存在として、永夜世界ノクティラという仮定上の環境で新たな関係を選ぶ可能性をLewd Beast Tribe側の独自解釈として扱っています。

『もののけ姫』および同作に登場するキャラクター・設定等の権利は、それぞれの原作者・制作会社その他の権利者に帰属します。

Lewd Beast Tribeおよび本サイトは、『もののけ姫』ならびに各権利者とは関係ありません。