『Re:CREATORS』アルタイル
復讐のためではなく、彼女を忘れないために
――もし、彼女が永夜世界ノクティラの思想と出会ったなら
はじめに
アルタイルという存在を、
単純に「復讐者」と呼ぶだけでは、
おそらく足りない。
彼女には、
怒りがある。
憎しみがある。
世界へ向けた敵意がある。
破壊へ向かう意志がある。
けれど。
その中心には、
一人の存在がいる。
シマザキセツナ。
アルタイルという存在を生み出した、
彼女の創造者。
そして、
アルタイルにとって、
決して無関係にはできない存在。
だから。
もし、
アルタイルが永夜世界ノクティラの思想と出会ったなら。
最初に、
「復讐をやめなさい」
とは言いたくない。
「世界を許しなさい」
とも。
「憎しみを捨てなさい」
とも言いたくない。
もっと前に。
聞かなければならないことがある。
「あなたは、何を失いたくなかったの?」
そこから、
アルタイルの幸福について考えてみたい。
1.アルタイルを「怒っている人」だけにしない
アルタイルには、
強烈な怒りがある。
その怒りは、
世界そのものへ向かうほど大きい。
だから。
外側から見れば、
危険な存在だ。
止めなければならない。
そう判断される。
それ自体は、
間違っていない。
他者を傷つける行為は、
止めなければならない。
でも。
行為を止めることと、その怒りまで否定することは違う。
2.「そんなに怒るな」とは言わない
怒っている人へ。
「怒っても仕方がない。」
「もう終わったことだ。」
「前を向こう。」
そう言うのは簡単だ。
でも。
その怒りには、
理由がある。
アルタイルにとって。
その怒りは、
どうでもいい出来事から生まれたものではない。
だから。
ノクティラは、
まず。
怒っていていい。
そこから始める。
3.憎しみも、本人の心である
憎しみは、
美しい感情ではないかもしれない。
でも。
人の中に、
存在することがある。
傷つけられた。
奪われた。
許せない。
そんな経験のあと。
「憎んではいけない」
と要求することは。
傷ついた本人へ、
さらに感情の修正を要求することにもなる。
だから。
憎しみを持つことそのものまで、罪にはしない。
4.ただし、世界を壊すことは許さない
ここには、
第5篇の少佐とも共通する境界がある。
怒りがある。
憎しみがある。
復讐したい。
その心は、
否定しない。
でも。
そのために、
無関係な誰かの人生まで壊すことは許さない。
なぜなら。
その誰かにも、
人生があるからだ。
5.「あなたが傷ついたから、他人を傷つけていい」にはならない
アルタイルが抱えたものを、
軽く扱わない。
でも。
それと同時に。
これから傷つけられるかもしれない人々のことも、
軽く扱わない。
あなたの痛みを否定しない。
同じだけ、他人の痛みも否定しない。
この二つを、
同時に守る。
6.では、怒りをどこへ持っていけばいいのか
復讐するな。
破壊するな。
世界を壊すな。
それだけ言われても。
怒りそのものは、
消えない。
では。
その感情を、
どこへ持っていけばいいのか。
ここで。
ノクティラは、
「怒りを捨てる方法」ではなく。
「怒りを持ったまま、生きる方法」
を考える。
7.アルタイルの怒りの中心
アルタイルの怒りを、
さらに奥へ辿る。
すると。
そこには、
一人の人物がいる。
シマザキセツナ。
アルタイルを生み出した者。
彼女がいた。
彼女が苦しんだ。
そして。
彼女がいなくなった。
その事実を。
アルタイルは、
簡単に終わったことにはできない。
8.「忘れろ」と言われたくない
時間が経った。
だから忘れなさい。
過去だから。
もう前を向きなさい。
そう言われても。
忘れたくないものがある。
むしろ。
忘れてしまうことのほうが、裏切りに感じられることもある。
アルタイルにとって。
セツナを忘れることは、
幸福ではない。
9.ならば、忘れなくていい
ノクティラなら。
そこは、
とても単純だ。
忘れなくていい。
名前を覚えていていい。
作品を残していい。
思い出していい。
話していい。
怒っていい。
悲しんでもいい。
何百年経っても。
彼女がいたことを、
覚えていていい。
10.「忘れない」と「復讐する」は同じではない
ここで。
大きな分岐が生まれる。
セツナを忘れないために。
世界を憎み続けなければならないのか。
セツナを大切にするために。
誰かへ復讐し続けなければならないのか。
もし。
そうではないなら。
「彼女を忘れない」という願いと、「世界を壊す」という行為を切り離すことができる。
11.復讐をやめたら、彼女を裏切ることになるのか
これは、
復讐者にとって、
かなり怖い問いかもしれない。
怒ることをやめた。
復讐をやめた。
笑うようになった。
楽しいと思った。
幸せになった。
そのとき。
「自分だけ幸せになっていいのか。」
そう思うことがある。
12.幸福は、忘却ではない
笑ったから。
忘れたわけではない。
楽しい日があったから。
過去が消えたわけでもない。
誰かを好きになったから。
大切だった人の価値が下がるわけでもない。
幸福になることと、亡くした人を忘れることは違う。
13.セツナを覚えたまま、笑っていい
アルタイルが、
ノクティラで。
誰かと話す。
面白いものを見る。
何かを作る。
笑う。
それでいい。
その瞬間にも。
セツナが大切だったことは、
変わらない。
大切な人を失った者が笑うことは、その人への裏切りではない。
14.記憶を、怒りだけに預けない
もし。
セツナを覚えている方法が、
怒りしかなかったなら。
怒りを手放した瞬間に。
セツナまで失うように感じてしまう。
なら。
記憶の置き場所を増やせばいい。
名前。
作品。
思い出。
語った言葉。
好きだったもの。
創ったもの。
15.「彼女がいた」を残す
大きな慰霊碑でなくてもいい。
記録。
展示。
物語。
音楽。
絵。
文章。
誰かとの会話。
何でもいい。
「シマザキセツナという人がいた。」
それを。
世界のどこかへ残す。
破壊ではなく。
記録として。
16.世界に傷を残すのではなく、記憶を残す
復讐とは。
世界へ、
自分の痛みを刻みつける方法にもなり得る。
「忘れるな。」
「これだけのことがあった。」
「彼女が苦しんだことを知れ。」
そう叫ぶ。
なら。
別の方法でも。
同じことはできる。
世界を傷つけなくても、世界に記憶を残すことはできる。
17.アルタイル自身が、最大の記憶でもある
そして。
何より。
アルタイル自身が、
セツナの創造から生まれた存在でもある。
彼女が存在している。
それ自体が。
セツナが何かを作ったという証になる。
なら。
アルタイル自身が生き続けることも。
一つの記憶の残し方になる。
18.「私は、彼女が創った」
その事実を。
恥じる必要も。
捨てる必要もない。
アルタイルは、
セツナによって生み出された。
それは。
彼女の始まりだ。
生まれた理由を否定しなくていい。
19.でも、「セツナのためだけ」に生きなくてもいい
ここで。
第6篇の導入で考えた問いへ繋がる。
創造者がいる。
創造者によって生まれた。
でも。
その後の人生まで。
すべて創造者のために使う必要があるのか。
答えは。
おそらく。
違う。
20.創造者を愛することと、創造者のためだけに存在することは違う
セツナを大切に思う。
それは、
残していい。
何百年経っても。
残っていい。
でも。
アルタイル自身にも、
人生がある。
誰かを大切にすることと、自分の人生すべてをその人へ捧げることは同じではない。
21.「私は、何がしたい?」
復讐がなくなったあと。
大きな空白ができるかもしれない。
世界を壊す。
セツナのために。
その目的が消えたなら。
次に。
何をする。
これは、
簡単な問いではない。
22.復讐者ではない自分
復讐する。
怒る。
戦う。
破壊する。
それを長く続けていたなら。
そこから離れたとき。
「では私は何者なのか。」
という問いが生まれる。
でも。
すぐ答えを出す必要はない。
役割がなくなった直後に、新しい役割を決めなくてもいい。
23.何もしない時間
しばらく。
何もしなくてもいい。
夜の街を歩く。
人を見る。
本を読む。
音楽を聞く。
創作を見る。
誰かが、
何かを作っているところを見る。
世界を壊す計画を立てない日。
それが、
何日あってもいい。
24.「何もしていない自分」にも価値がある
復讐していない。
誰かを倒していない。
大きな目的もない。
でも。
存在している。
それでいい。
使命がなくても、存在価値はなくならない。
25.アルタイルは、「創られた存在」である
アルタイルには、
第6篇ならではの特徴がある。
彼女自身が、
創造された存在だ。
誰かが、
彼女を描いた。
そこから。
さらに多くの人々の創作や解釈によって。
存在が広がっていった。
26.一人だけの創造物ではない
アルタイルという存在を考えると。
創造というものが、
一方向ではないことが見えてくる。
誰かが作る。
別の誰かが見る。
解釈する。
描く。
語る。
新しい意味が加わる。
創作物は、人々の想像の中で広がっていくことがある。
27.ならば、アルタイル自身も創る側へ回れる
自分は、
創られた。
でも。
創られた存在が、
何かを創ってはいけない理由はない。
絵。
音楽。
物語。
場所。
文化。
競技。
何でもいい。
被造物が、創造者になることもできる。
28.「創られた私」が、「創る私」へ
これは。
アルタイルにとって、
かなり象徴的な変化になる。
誰かによって生まれた。
誰かの創作から始まった。
でも。
これから。
自分も何かを作る。
**《創られた存在》
→《自らも創る存在》**
その変化は。
過去を否定せず。
未来だけを増やしていく。
29.セツナが始めた創造を、別の形で続ける
これは。
「セツナの意志を継げ」
という話ではない。
アルタイルが。
自分で選んだなら。
創作する。
そのとき。
結果として。
セツナから始まった創造が。
さらに先へ続いていくことになる。
30.復讐ではなく、創造で続きを作る
世界を壊す。
それも。
世界へ大きな影響を与える方法ではある。
でも。
世界を作る。
何かを残す。
誰かが楽しむものを生み出す。
それも。
世界へ影響を与える方法だ。
同じ大きな力を、破壊ではなく創造へ使うことができる。
31.怒りまで、創作へ使っていい
創作するなら。
綺麗な感情だけを使う必要はない。
怒り。
憎しみ。
悲しみ。
喪失。
全部。
作品へ入れていい。
「こんな世界は嫌いだ。」
その感情から。
何かを作ってもいい。
32.怒りを消さずに、形を変える
これは。
ノクティラらしい変化でもある。
怒り。
消さない。
憎しみ。
消さない。
でも。
その感情が。
誰かを傷つける行為へしか出られない状態を変える。
感情を矯正するのではなく、出口を増やす。
33.「世界が嫌い」という作品を作ってもいい
世界を好きになれない。
なら。
好きにならなくていい。
世界への怒り。
矛盾。
理不尽。
そうしたものを。
絵にする。
音楽にする。
物語にする。
誰かがそれを見る。
そして。
何かを感じる。
34.理解されなくてもいい
アルタイルの作品を。
誰も理解できないかもしれない。
怖い。
重い。
嫌い。
そう言われるかもしれない。
それでもいい。
創作は、全員から愛される必要はない。
本人が。
そこへ自分の感情を置けた。
それにも意味がある。
35.セツナについて語る
いつか。
誰かが聞く。
「この人は誰?」
アルタイルは。
答えるかもしれない。
「私を創った人だ。」
それだけでもいい。
詳しく話してもいい。
話したくなければ。
話さなくてもいい。
36.記憶を共有する相手が増える
もし。
アルタイルが話したなら。
聞いた人は。
セツナという名前を知る。
また別の誰かへ。
話すかもしれない。
作品を見るかもしれない。
そうして。
一人の記憶が。
少しずつ。
他者へ渡っていく。
37.「忘れさせない」の意味が変わる
復讐によって。
世界へ恐怖を刻む。
そうすれば。
誰も忘れない。
でも。
別の方法もある。
語る。
残す。
作る。
記録する。
誰かが受け取る。
**《恐怖によって忘れさせない》
→《記憶を残すことで忘れさせない》**
38.これは、セツナを美化することでもない
記憶を残す。
だから。
完璧な人として残す。
そんな必要もない。
人は。
複雑だ。
弱いところも。
間違いも。
苦しみも。
全部ある。
だから。
「素晴らしい人だった」
という一言だけにしなくてもいい。
39.「彼女は、生きていた」
それだけでいいこともある。
どんな人だった。
何を作った。
何を好きだった。
何に苦しんだ。
それを。
可能な範囲で残す。
英雄にしなくても、存在したことには価値がある。
40.アルタイル自身も、英雄にならなくていい
復讐者をやめた。
だから。
今度は、
世界を守る英雄になる。
そうする必要もない。
守りたいなら。
守ればいい。
でも。
役割を反転させただけでは。
また別の役割へ縛られる。
41.「悪役から英雄へ」ではない
これは。
このシリーズ全体でも。
大切にしてきたことだ。
悪役だった。
だから。
善人にする。
ではない。
本人が本人のまま、他者を傷つけなくても生きられる道を作る。
アルタイルも。
同じだ。
42.強大な力も、そのままでいい
アルタイルが持つ。
圧倒的な力。
それも。
消す必要はない。
危険だから。
弱くする。
力を封じる。
それだけが解決ではない。
重要なのは。
力を持つ者が、その力を何に使うか選べること。
43.「使わない」も選択肢
強い。
だから。
使わなければならない。
そんなこともない。
今日は。
何もしない。
戦わない。
創作だけする。
散歩する。
それでいい。
力があることと、力を使う義務は違う。
44.必要なら、使う
逆に。
誰かが危険にさらされている。
本人が。
助けたいと思った。
なら。
力を使えばいい。
でも。
それは。
「強い者だから守れ」
ではない。
本人が、そうしたいと選んだから。
45.役割ではなく、選択になる
復讐者だから戦う。
創造物だから創造者のために戦う。
強者だから守る。
そうではない。
今日は。
自分が選んだ。
だからやる。
明日は。
選ばないかもしれない。
それでいい。
46.セツナとの関係も、役割ではない
アルタイルは。
セツナによって創られた。
その関係は。
彼女の根幹にある。
でも。
「創造者のために復讐する存在」
だけが。
アルタイルではない。
セツナを大切に思いながら、セツナのためだけではない人生を持っていい。
47.愛することと、人生を捧げることは違う
誰かを。
とても大切に思う。
忘れたくない。
ずっと覚えていたい。
それは。
美しいことでもある。
でも。
自分の未来すべてまで。
その人のために使わなければならない。
という意味ではない。
48.自分の好きなものを見つける
セツナとは関係なく。
アルタイル自身が。
好きなもの。
面白いもの。
気になるもの。
そうしたものが。
少しずつ増えてもいい。
食べ物。
音楽。
場所。
人。
創作。
49.「これは、私が好きだ」
誰かが好きだったから。
ではない。
誰かのために。
でもない。
自分が好きだから。
その感覚を。
一つずつ持つ。
これは。
アルタイル自身の人生を作るうえで。
とても大切になる。
50.セツナの記憶と、自分の人生は並んで存在できる
どちらかを。
選ぶ必要はない。
セツナを忘れない。
そして。
自分も生きる。
過去を大切にする。
そして。
未来も大切にする。
記憶と幸福は、競合しない。
51.《復讐》から
アルタイルの変化を。
ノクティラの思考実験として整理するなら。
まず。
**《復讐》
→《記憶と創造》**
になる。
復讐の中心にあった。
「忘れさせない。」
という願い。
それを。
破壊以外の方法へ移していく。
52.《創られた存在》から
もう一つ。
アルタイル自身の人生として。
**《創られた存在》
→《自らも創り、自分の続きを選ぶ存在》**
になる。
セツナによって生まれた。
その事実は。
残る。
でも。
そこが。
人生の終点ではない。
53.過去の作者は変えられない
アルタイルの始まりを。
変える必要はない。
セツナがいた。
彼女によって。
アルタイルが生まれた。
そこは。
大切な過去だ。
でも。
未来まで。
セツナだけが決める必要はない。
54.未来の頁
第6篇の導入で。
設定資料の最後に。
白紙の頁がある。
という話をした。
アルタイルにも。
その頁がある。
そこへ。
何を書くか。
復讐ではなく。
誰かから与えられた役割でもなく。
本人が決める。
55.最初に書くものは、小さくてもいい
世界を変える。
そんな大きなことではなくていい。
今日は。
新しい場所へ行った。
面白いものを見つけた。
誰かと話した。
何かを作った。
少し笑った。
それだけ。
でも。
それは。
誰にも設定されていなかったアルタイルの一日である。
56.その一日が増えていく
一日。
また一日。
何十年。
何百年。
セツナを覚えている。
怒りも。
完全には消えないかもしれない。
それでも。
新しい記憶が増える。
アルタイル自身が選んだ時間が。
増えていく。
57.「セツナを失った人生」から
最初は。
人生の中心に。
喪失がある。
でも。
未来が増えていけば。
いつか。
言葉の形が変わるかもしれない。
「セツナを失った人生」
から。
「セツナを失ったこともある人生」
へ。
喪失を小さくしたのではない。
人生の続きを。
大きくしたのだ。
58.忘れたのではない
何百年後。
アルタイルは。
まだ。
セツナの名前を覚えている。
誰かに聞かれれば。
話す。
作品も残っている。
記憶もある。
でも。
それだけではない。
アルタイル自身の作品。
友人。
思い出。
好きな場所。
好きなもの。
それらも。
同じ人生の中にある。
59.セツナは、消えない
復讐をやめても。
セツナは。
消えない。
アルタイルが笑っても。
消えない。
新しい誰かを大切にしても。
消えない。
幸せになっても。
消えない。
大切だった人の存在は、自分が苦しみ続けなければ維持できないものではない。
60.それを知ること
もしかすると。
アルタイルにとって。
最も大きな救いは。
そこなのかもしれない。
苦しみ続けなくても。
怒り続けなくても。
世界を壊し続けなくても。
セツナを。
大切にしていていい。
おわりに
彼女を忘れないために、世界を壊さなくてもいい
アルタイルは。
怒っていていい。
世界を憎んでいてもいい。
許せないものが。
残っていてもいい。
セツナを。
忘れなくていい。
何百年経っても。
名前を呼んでいい。
彼女の作品を。
残していい。
彼女がいたことを。
誰かへ話していい。
でも。
そのために。
世界を壊し続ける必要はない。
復讐をやめたからといって。
セツナを裏切ったことにはならない。
笑ったから。
忘れたことにもならない。
幸せになったから。
彼女への想いが。
薄れたことにもならない。
だから。
アルタイルの幸福は。
忘却ではない。
赦しでもない。
世界を好きになることでもない。
セツナを忘れないまま、アルタイル自身の人生も始めること。
そこにある。
復讐に使っていた力を。
記憶へ。
創造へ。
自分自身の未来へ。
使っていく。
**《復讐》
→《記憶と創造》**
そして。
**《創られた存在》
→《自らも創り、自分の続きを選ぶ存在》**
セツナが。
アルタイルの始まりだった。
それは。
変わらない。
でも。
始まりと。
人生のすべては。
同じではない。
そこから先。
何百年。
何千年。
アルタイル自身が。
自分の頁を書いていく。
怒った日。
笑った日。
何かを作った日。
何もしなかった日。
誰かと出会った日。
誰かと別れた日。
全部。
誰にも設定されていなかった。
アルタイル自身の人生になる。
そして。
その中には。
ずっと。
シマザキセツナという名前もある。
だから。
もう。
世界を壊して。
彼女を覚えさせなくてもいい。
アルタイル自身が。
生き続ける。
創り続ける。
語り続ける。
それだけでも。
彼女がいたことは。
未来へ続いていく。
大切な人を忘れないために、自分まで過去に残り続ける必要はない。
記憶を持ったまま。
未来へ行っていい。
それが。
アルタイルという創られた存在にとっての。
「自分自身の続きを作る」
ということなのだと思う。
救いとは、失ったものを忘れることではない。
失ったものを大切にしたまま、自分自身にも未来を許せることなのかもしれない。
あなたが、生きてきたことを否定しない世界。
永夜世界ノクティラ。
本記事について
本記事は『Re:CREATORS』に登場するアルタイルの人物像・価値観・作中で描かれた「創造者と被造物」「喪失」「復讐」「創造」などのモチーフを題材として、Lewd Beast Tribe/永夜世界ノクティラの文化・倫理・思想を考察する非公式の比較研究・思考実験です。
本記事で記述している「ノクティラであればどうなるか」という内容は、すべてLewd Beast Tribe側から行った独自の仮定であり、『Re:CREATORS』の公式設定・続編・公式解釈を示すものではありません。
『Re:CREATORS』および同作に登場するキャラクター・設定等の権利は、それぞれの原作者・出版社・制作会社その他の権利者に帰属します。
Lewd Beast Tribeおよび本サイトは、『Re:CREATORS』ならびに各権利者とは関係ありません。
LEWD BEAST TRIBE